日本文化を伝えた高校生2週間の短期留学

オーストラリア短期留学と日本文化交流

春休み2週間のオーストラリア短期留学の中で、アデレードの私立校3校の日本語クラスでお習字を教える機会があった高校生の留学体験談をご紹介します。

これにはアデレード滞在歴45年の日豪をつなぐお仕事をなさってきた女性や、オーストラリア人の日本語の先生の協力も大きいのですが、書道で日本有数の実績を誇る高校書道部の彼女のチャレンジ精神と前向きで明るい性格が、留学準備段階だけでなく、アデレードでも幸運を引き寄せていたように思います。

高校3年生になって大変お忙しい中、留学体験についてお聞かせいただきました。

オーストラリア留学体験談

留学日程:2018年3月23日〜4月9日

期間:2週間

留学場所:アデレード

研修先:SACE Adelaide

学年:高校2年

プログラム:英語+カルチャー交流

私は、3月23日〜4月9日、EIGOmateさんにお世話していただき、オーストラリアのアデレードに短期留学してきました。

2週間、語学学校 SOUTH AUSTRALIAN COLLEGE OF ENGLISH に通うコースでしたが、イースターの休日が入ったり、校外のボランティア活動に参加したりしたので、学校へは7日間通いました。

行くきっかけは、小学生の頃から見ているコメディードラマがユーモアに溢れていて、海外の文化を実感したいと思ったことと、英会話もうまくなりたかったからです。

実際に行ってみると、ガイドブックやネットで見るだけではわからない、面白いことがたくさんありました。町の歴史なども詳しく話してくれる方にもお会いできて、全てが興味深くとても勉強になりました。

この短期留学でいちばん感じたことは、積極的に声をかけることが大切だということです。道に迷ったとき、友達を作るとき、話しかけないと何も始まりません。

これまで私は、誰かに尋ねることが恥ずかしくて困ってしまったり、話してみたかった人に話しかけることができずに残念な思いをしたことがあります。

オーストラリアは、街ですれ違う時でもみんな自然に挨拶をしてくれます。だから、私も勇気を出して積極的に話しかけるようにしようと思いました。

今回、同じホストハウスに他にも2人の留学生がいましたが、その子達と英語のスキルの差があり疎外感を感じたことも、積極的に話しかけて英会話を上達させたいと思った理由のひとつです。

話しかけてみると、私の英語が通じなくても、聞こう聞こうと耳を傾けてくれて、身振り手振りも交えながらだんだん通じるようになってきました。自分の気持ちが伝わることがこんなに楽しくて嬉しいことだというのを改めて感じました。

日本にいると、お互い日本語で普通に通じるので、相手の話を聞き逃すまいと目を見てじっくり話すことがあまりないように思います。相手とうまくコミュニケーションをとるには、目を見てハッキリ話すことがとても大事だと感じたので、これからも心がけていきたいです。

友達ができたら、ショッピングに行ったり、ハイキングやアイススケートに行ったりしました。帰国する前にはお別れ会をしてくれて、ご飯を食べに行ったのがいい思い出になりました。帰国当日は空港に見送りに来てくれて、今でもメールをしたりしてつながっています。いつかまた、再会できる日が楽しみです。

オーストラリアに行ってまず驚いたことは、物価が高いということです。自動販売機でコーラが1本AU$4.5(約374円)します。外食するのも結構高いです。

私が行ったアデレードは、まず羽田からシドニーまで約9時間。国内線に乗り換えて約1時間45分で着きます。海も山もある、とてもきれいな町です。近くに2つのビーチがあるので放課後出かけてみましたが、夕日がきれいでたくさん写真を撮りました。乗り物も便がいいです。

ちょうどイースターの時期でしたが、学校も休みになります。ゆで卵を1人1個持ってぶつけていきますが、片方の人しか割れないので、最後まで割れなかった人が勝ち!というゲームをしました。

アデレード留学、イースター食事は、わりと似たような味付けのものが多く、和食の繊細さがわかりました。多民族国家なので、いろいろな国のレストランがたくさんありますが、中でも寿司が人気で寿司barがたくさんあります。学校のランチは、前の日の夕食の残りを持って行ったり、りんごを丸ごと1個入れて行くときもありました。

学校は、9時登校 3時15分終了。
授業が90分×2コマ + afternoon class があり、特に英語の文法を教わります。いろんな国の人、年齢の人が来ていましたが、授業中に携帯を触ったり、トイレに行ったり、食べたり、電話に出たり、飲み物を買いに行ったり、日本と違って自由なスタイルで学んでいるので驚きました。

校外のボランティアでは小学校に書道と折り紙を教えに行きました。長年、子ども達に書道を教えていらっしゃる方々に同行して、3つの小学校を訪ねました。

その小学校には和式の建物があり、畳、座卓、障子、掘りごたつなどもあり、日本の事が学ばれていました。

オーストラリアの子どもはじっくり長時間集中するのは苦手だと聞いていましたが、とても関心を持って夢中になって書いていました。授業の後も、興味をもってくれた子達が話しかけてくれたのが嬉しくて、将来外国の人に書道を教える仕事も素敵だと思いました。

帰国する2日前に、その小学校の日本語の先生が動物園に連れて行ってくださいました。コアラとカンガルーに触れて、オーストラリアに来た!!という気分を満喫しました。

2週間お世話になったホストファミリーは、シティからバスで20分くらいのところにあります。面倒見がいいご夫婦で、シャワーはいつ浴びてもいい、冷蔵庫の中は何でも食べていい、門限は特になし、と干渉されすぎない感じで気持ちが楽に過ごせました。洗濯は1週間に1回でした。

これまでも高校生をたくさん受け入れてきてあり、私たちの気持ちをよく理解してくれました。私が具合が悪くなって倒れた時も、とても気遣ってくださいました。

このように、2週間ではありましたが、たくさんの出逢いがあり、みなさん快く受け入れてくださったので、一生忘れられない貴重な経験ができました。

帰ってきてからも、自分の考えを伝えることが前よりうまくできるようになった気がします。またいつか留学してみたい、と強く思います。

佐賀県 M.H.